
シンガポールでNo.1メイクアップアーティストとして大活躍の山本周貴さん。初めてお会いしたのは、去年のこと。見た目の印象とは違って、内側から湧いてくる力強いものはなんだろうと感じていたのですが、これまでの経験で、人も運も引き寄せる力の源のお話を頂きました。
波に乗るという感覚
今の仕事にたどり着いたのは、そうですね、自然の流れに身を任せたからだと思っています。初めての海外でメイクさんに出会い「格好いい、やってみよう」と思ったのがきっかけでした。
学校を探したところ、生徒募集の締め切りギリギリの時期で、たまたま有名なスクールに空きがありました。初めは一生やっていく仕事にしようと思っていたわけではなく、とりあえずやってみようという感じでした。
メイクの学校を卒業して、最初はアシスタントから始めたんですが、しばらくしてすぐ辞めました。
今になって考えると、アシスタント経験は人脈作りなりとても大切なのですが、この業界は通常アシスタントを何年もしてから初めて独立するので、そんなに待てないと思ったんですね。
たまたま、アシスタントとして師事したメイクさんの考えが「目で見て盗め」というものだったので、当時の若い僕には、何の為にやっているのだろうかという疑問が湧いてきて辞めてしまいました。(笑)
その後は、病院などで、看護師さん達向けにメイクレッスンをしたりしていました。
看護師さん達に話を聞くと、自分のことよりも、患者さんのことを思う方が多いことがわかりました。看護師さんが、いきいきとした表情で、患者さんに接すると、患者さんも嬉しいですよね。そういう幸せな気持ちや、生き生きとした接し方が枝葉のように広がるんです。そのスイッチの一つが、メイクだったりするんですよ。
これに気づいたあたりからメイクってすごいな、楽しいなと思うようになり、もっと知りたい、色んなことがしてみたいと欲が出てきたんです。当時、頂いていた仕事も単発のものが多かったので、もっと先にもつながっていけるような仕事も、やってみたくなりました。
そこで、環境をかえようと思ったんです。フランスって格好良いなと思って、フランスに行ってみたんです。
どうせなら違う景色を見てみたいと思っていたら、たまたまチャンスがありモナコに半年間住むことになりました。
モナコに住んで、バスや電車で30〜40分かけて、毎日国境を超え、フランスのニースに通学していました。この時見た世界は、今まで自分が見てきた世界と違っていて、走る車はフェラリーが当たり前、道行く人の歩き方とか立ち振る舞いとか、洗練された格好いい大人が多くて、こういう風になりたいなって強く思いましたね。
僕なりにメイクの勉強もしながら、フランスパンに生ハムを齧りながらモナコの町並みを見ていました。
to be continued
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