Mayuzumi Sue Kealohiokalani Halau Hula Keala Kupono Lani 代表・講師 Ver 3

大人になるにつれてついた垣根を、ひとつひとつ外して行く。そうすると、自分のボール(ソールスター/肚)が、また赤ちゃんの時のように、輝き出して来る。その輝きが、家族に、そしてお友達にと、回りに自然と伝わって行くんですね。
Q. Sueさんにとって、一番Hulaの好きなところは、どんなところですか?
全部好きなんですけど。そうですね、歴史、伝統、日々の生活に根付いている、全てのスピリチュアル性ですね。
人間という小さなものではない。偉大なものに必ずバックアップされている、エネルギーを貰っているという歴史的事実。
ハワイの人の心の持ち方。
ここ(肚)にくるものですよね。
頭にあるものよりも、ここ(肚)に落ちて来るものですね。そこが武道にも通じているなって思いました。技だけではない。精神性があるからこそ、その技が極まる。
練習の仕方も似ているんです。
挨拶に始まり、挨拶に終わる。そして、同じ動作を何度も何度もするんです。勿論、始めは楽しんでい頂くクラスがあって、さらにもっとその奥を学びたい方は、そういった精神性に入って頂いて何度も同じステップを練習していくんです。
Q. その精神性が、先ほどおっしゃっていた仕事上でも意見を言える自分を持っているというお話に通じるのかなと思います。
それが日本文化の持つ「美徳」ですよね。
「Less is More」です。少ないものが美しい。
少ない動き、少ない線、少ない動作の方が美しい。すっと置いた手がそこが全てを物語っている方が美しい。沢山を語らないってことです。
居合道、一本の動きどれだけ美しいか。
空手も同じですね。
Q. 生き方もそうですよね。自分ってものを持ってさえいれば、少ない動作こそ深みがあって、それでちゃんとそれが伝わる。
ひたすら貫く。
それが色々なことに繋がると思いますよ。
大きな、大きな意味で言ってしまえば、宗教などでも、自分のところを主張していては終わらない。黙って見てみれば、繋がることがあったんだねって、それを自分で観えてきて、自ずから手を繋げるようになる。
最終的には、全部見えないパイプで繋がっているんだなと思うです。
みんながみんなHulaをする必要はないですけど、次世代にお伝えしたいのは、どんな人生を歩んでいても、日本で生まれ育って、何万年続いて来た日本の持つ美しい心、文化。それを大切にする。
根本は「愛」
みんながみな、それぞれの文化を大事にすれば、根本は、同じじゃないって思えて来る。
Q.自分の中を大切にしましょうってことですね。
そうです。
大切にすればするほど自分の肚からにじみ出てくる。その人の輝きは増すし、もっと美しい人になっていくし、その人自身に、良き流れがどんどん入って来る。そうやっていって、あれって気が付くと、実は色々なパイプが繋がっていて、世界に羽ばたける女性になって行けるんだと思います。
Q. そうですね。そのパイプも、自分の人生に置き換えた時、なぜ、この家に生まれてとか、ここでこの人に出会ってとか、そういう風に自分のこれまでとも繋がって行く様に思いますね。
そうなんです。自分の中にあるパイプが、どんどん繋がっていて。一人ひとりのパイプは、そうやって他の人とも繋がっているんですよね。
Q. 奥が深いですね。だから自分のことなんだけど、宇宙に繋がっていると思えますね。
宇宙からみたら、ごま粒より小さい自分なんですけど、自分って小さな点が集まれば、面になっていく、そうやって繋がっているんだと思います。
Q. Hulaがそれを伝える技術であり、感じるものであり。
踊りを通して、私はもっと感じたし、相手にも見て頂き感じて貰いたいし、興味を持って下さった方達に、お伝えできれば。またその方達が、回りに伝えて頂ければと思う。そう思うと垣根ってないんだなと思います。
垣根って、自分で作っているんですよね。垣根があるといのは自分の輝かせるスペースを、与えてないってことですからね。
赤ちゃんは、垣根がないですよね。大人になるにつれてついたその垣根をひとつひとつ外して行く。そうすると、自分のボール(ソールスター/肚)が、また赤ちゃんの時のように輝き出して来る。その輝きが、家族に、そしてお友達にと回りに自然と伝わって行くんですね。
Q. そこに気づけるかが大事ですね。
その気づきをHulaを通じてお手伝い出来れば嬉しいなと思います。
Q. 今後Hulaで、どんな展開を考えていらっしゃいますか?
もっともっと、Alohaスピリッツをお伝えして行きたいですね。エスプラネード(シンガポール総合芸術文化施設)からもお声をかけて頂いて
そこのプログラムの一貫で、2016年は舞台をさせて頂きとても良かったということで、2017年4月の終わり頃にも、予定しています。
それとハワイの師匠をお呼びしてみなさんとご一緒出来たらと思っています。
Sueさんのご活動
ホームページ:http://www.kuponolani.com
FBページ:https://www.facebook.com/KuponoLani/?ref=page_internal
☆☆☆インタビューを終えて☆☆☆
Sueさんのこれまでの経験からも「Less is more」の言葉がとてもストンと落ちて来ました。
以前、日本に暮らす欧米の方が言っていたことを思い出しました。正しいか正しくないかと、すぐに自分の答えを出すことよりも、もっと大事な、「間」それが日本、日本の文化にはあると聴いて。
これまでは答えを持っていることの大切さを、強く求められてきたけれど。言葉で納めてしまうことが、もどかしい時がありますよね。また自分の答えと異なる時に、それを主張したくなるものですね。
これは私の経験ですが、言葉が話せない時期、言葉で語る以上に受取ってもらっていたんだと感じることが多々あり、逆に、言葉で語らないことで、真意を語れる場合もあるんだなと思います。
Sueさんがお話の中で、色々大変なこともあった中で、でも、自分が出来ることを淡々とやってきた。そうしているうちに周りの状況が変わって行くと、お話をされていて、Less is moreも、「流れ」に乗るという形なのかもしれないと感じます。
私はHulaが手話だと初めて知りましたが、言葉では納まることの無い大きなものだからこそ、体の動き、リズムや歌で伝え、繫いで行く。情報が溢れている時代だからこそ無言の、間の中に語る、その人の在り方が光だしていくように思いますね。
最後に質問です。
「Less is more, どんなことをシンプルにしますか?」