Tong Cheuk Fungさん WASABI Creation Founder & CEO Ver 1

日本とシンガポールの人、文化、そしてビジネスを繫ぐTongさん。日本語を学び、日本に暮らして観えたこと。日本の魅力、そして、世界へ発信していきたいものとは?Tongさんのこれまでの経験から感じたことをお伺いしました。
実際に住んでみて、コミュニケーションの奥にある世界を感じた。
Q. Tongさんは、9歳の時に、香港からシンガポールにいらしたのですね?
生まれは香港で、僕のアイデンティティとしては、シンガポール人です。
Q. Tongさんは、なぜ、日本語がそんなに上手なのか、日本語はどこで学ばれたのでしょうか?
日本語との出会いは、中学に行く為のPSLE試験があって、そのテストの成績の良かった人達に、第三言語を学ぶ機会をくれました。シンガポール教育省のサポートで、ランゲージセンターで無料で学べるのです。
色々な学校の生徒が集まって来るのですが、そこではフランス語、ドイツ語、そして日本語の3つの選択がありました。
僕は、なぜ日本語を選んだかというと香港生まれなので、中国語の漢字の方が得意だった。アルファベットより入り易いかなと思って、日本語にしました。
Q. 日本の漢字に似ていますものね。
なので、アニメとか、日本文化に興味があってという訳ではなかったです。そんなきっかでした。
そして、15歳の時に初めて日本行きました。静岡県浜松市にある、6人家族の家に、3週間滞在しました。お爺ちゃんとお婆ちゃん、父さんと母さん、男の子と、女の子の6人家族。
一緒に学校に行って、学校のクラブ活動にも参加させて頂いて日本での生活をしました。
Q. へ〜。普通に生活したんですね。
日本の学校は楽しかった。
学校の雰囲気もシンガポールとは違って給食もあって、毎日の掃除とか。勿論、シンガポールでも、月一回くらいは掃除するけど、日本の学校では、授業が終わって、みんなで掃除するのが、とてもインパクトがあった。
Q. それは、新しい刺激だったのですね。
空港で迎えてもらって夜に家に着いて、車を降りた瞬間、田んぼから聞こえるカエルの鳴き声が凄くって。これまで、そんな沢山の鳴き声を聴いた事がなかった。びっくりしました。
そこのお爺ちゃんは農業をしているんだけど、都会で生活している僕としては、農業体験も楽しかった。田植えもしました。でも、凄い腰が痛くなった(笑)
Q.それは楽しかったですね。(笑) その経験を経て、シンガポールに戻って来て、どんなことを感じましたか?
やっと、日本語を勉強する意味が分かった。
日本語を勉強する態度が変わった。
Q. それはどのように変わったのでしょうか?
「言葉の力」を感じました。
Q. 「言葉の力」?
ホームステイするまでにある程度、コミュニケーションは出来ていた。でも、実際に住んでみてコミュニケーションの奥にある、世界を感じた。
Q. 奥にあるもの?例えば、それを感じたエピソードがありますか?
シンガポールに居る時も、日本語を使えるチャンスを積極的に見つけましたね。
授業以外でも、もっともっと勉強したかったので、シンガポール日本人会主催のスピーチコンテストに参加したり、駅でチケットを買うのを迷っている人がいたらお手伝いしたり。
Q. 話す機会を自ら探していたのですね。
日本の食品、例えばお菓子のパッケージとか、ちょっとだけでも日本語を学ぶ機会になるものは、パッケージの裏の原材料まで、よく読んでいましたね。
Q. お菓子のキャッチコピーとか面白いですよね。
そう、「大人の味」、子どもは駄目なの?(笑)
「男の味」って、どんな味とか?(笑)
それが「言葉の力」ですね。
Q. なるほど。それで学生生活を進んで、その後は?
そうです。日本語は高校1年生までです。そして、高校を卒業して軍隊に行きました。
2年して戻って来て、シンガポール国立大学に入り、その時に日本語を続けて学ぼうと思ったんですけど、「あなたの為の日本語授業はない」って言われたんです。
納得できなかった。だから、教授と日本語でディスカッションしたんですよ。でも、僕はすでに日本語検定1級を持っていたので、それ以上のクラスはないって言われたんです。もっと勉強したかった。
それでフランス語を勉強しました。交換留学で、フランスに半年行きました。
Q. なぜ、フランス語を学び、半年もホームステイしたのに、また日本語、日本との関係が深まったのでしょうか?
大学3年生の時に、インターシップをしたんです。その先のご縁で、京都からいらした社長さんと出会ったんです。
その社長さんのお手伝いしているうちに仕事のオファーを頂いたんです。新卒でその会社に入り、それで京都に行きました。
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