フローレンスめぐみさん WHITETREE HEALTH AND BEAUTY PTE.LTD. 代表取締役 Ver 1

人生では、時に全くのゼロからスタートしなくてはならないこともあるもの。海外で生活をスタートすることも、ある意味ゼロからの始まりですよね。新しく頑張るほうが、自分に合っているかなとFLORENCEめぐみさん。自分の思いをゼロから形にしていく、その秘訣をお伺いしました。
全く新しい場所で、一からスタートしよう。新しく頑張るほうが、自分に合っているかなと思って。シンガポールに行く決断をして、自分で会社を設立しました。
Q)シンガポールに移住したのは、いつ頃だったのですか?
シンガポールに移住したのは、去年。未来を考えて、シンガポールに行く事を選びました。
全く新しいところで、一からスタートしようと、新しく頑張ることが自分に合っているかなと思って。シンガポールで、ひとりで会社を設立しました。
Q)以前は、イタリアに留学されていたのですよね?
そうです。
元々、デザイナーになりたくて、どうしても留学したいなという思いから。
いま考えると、イタリア留学をしたということが、自分の中で自信になった一つの出来事だったと思います。私は両親からの金銭的サポートを得られなかったので朝、昼、晩と働きながら日本で留学費用を貯めました。
周りからは、英語もイタリア語も出来ないし、友達もお金も無くて、どうやって生活していくんだって。否定的というか、そんなこと無理でしょうという意見が多かったです。いや、自分はやりたいんだって、それを納得してもらうために、寝る時間を削って学費を自分で貯めて、もちろん留学先も自分で調べて。
それで、プレゼンテーション的なことをしたんです。
Q)ご家族にですか?
家族は、留学する3ヶ月前まで、私が本当に行くなんて思っていなかったと思う(笑)
その時、やっと周りも本当に行くんだって理解してくれて。親戚からも応援してもらい、やっと実現しました。
勿論、留学で得た事は沢山あるのですが、自分で夢を実現するという過程が一番の自信になったと思います。
Q)どの位、昼夜働く生活を送られたのですか?
学校を卒業してから3年間位ですね。
Q)その3年間、どうやって気持ちを維持できたと思われますか?
絶対に行くんだって思いしか無かったですね。
いま、頑張って準備して進んでいるのに、なんで「出来ない」って言うのだろうって不思議でした。逆にそのネガティブな言葉があったから、絶対やってやろうって気持ちになれたかもしれないですね。
Q)なぜ、イタリア留学だったのですか?
元々はニューヨークに行きたかったんですけど、友人に英語はいつでも勉強出来るけど、貴方の本当に学びたいのは何?と聞かれて「私はデザイン」と答えたんです。
じゃ、どこの国のデザインが好きなの?と問われて。当時は、イタリアのデザインが好きだったので「イタリアのデザイン」とすぐに答えが出たのです。だったら、自分が一番吸収したい場所に行くべきだよ。というアドバイスもあり、学ぶのは、言語じゃないって思い直して、イタリア語も全くわからないまま、留学先をイタリアに変更しました。
色々なプレッシャーもあったのですが、イタリアに着いて、飛行機から降り立った時に、ふっと心が軽くなって、これから新しい世界で、新しい事が始まるんだって高揚感があったのを、今でも思い出します。
Q)この留学経験で、めぐみさんが得た事はどんなことだと思いますか?
諦めないで、行動すれば何でも出来るということですね。
イタリアで学んだことは色々とあるのですが、一つ本質的に学んだと思えることは、「自分で自分のリミットを決めない」ことだと思います。
日本に帰国した後、周りの友人達の中に留学したいという人がいて、けれども皆、お金もないし、私なんて無理って言う人が多くて、リミットを自分で決めている人が多いなと感じました。
私自身が、リミットを無くせたのは、準備期間も含めイタリアで過ごしたこの4年間半、自分でやりきったからかなって気がします。
Q)その後は?
日本に戻りました。実は、フランスのChristian Diorから就職のお話を頂いたのですが、父が病気で、それで日本に居ようと決めました。これは日本にいる時期かなと思い直し、日本でデザインの仕事をしようと思ったんです。だけど、問題があって……。
帰国してデザイナーとして働こうと思っていたら、日本では日本の4年制大学を出ていないと、就職の応募資格もないと言われて、こんなに頑張って、本場イタリアでデザインの勉強をしてきたのになぜ応募すらできないのだろう……。日本のシステムに違和感を感じましたね。
その後、ご縁があってビジュアル・デザインの会社に就職しました。
Q)ビジュアルデザインをされていたのですね?
パッケージやグラフィックデザインが主でしたね。化粧品とか、飲料メーカーとかのデザインです。去年も、サッポロビールのパッケージデザインをさせて頂きました。
今思うと、このデザインを学んだ経験が、今のビジネスに繋がったかなと思いますね。
Q)東京に戻って働いて、また、なぜシンガポールへ?
海外に出たいからお仕事を辞めたというのではなくて、私が病気になってしまって、それをきっかけに仕事を辞めて、マインドシフトしましたね。まさにターニングポイントでした。
仕事を続けたままだと治らない。大好きな仕事でしたけど、一旦お休みしないと治らないと感じて辞めました。その時に、趣味で物作りを始めてハーブ、石鹸、アロマ、ボディーオイルとか、それがとっても楽しくって、それから真剣に勉強し始めました。私凝り性なので、自分で成分などを調べて実験するんです。
どこのメーカーの成分が良いとか、色々と研究しました。
Q)病気をきっかけにカラダの事を向き合って、それで興味を持ち始めたのですね。
そうです。
それまでは、ハーブティー(自然のもの)を飲んだこと無かったですね。病気は、手術しないと良くならないというものだったのですが、それを少し延ばして、休養しながら自分の心と身体と向き合っていたら自然と良くなっていきました。
そういうことの積み重ねもあって、私は自分の心と身体が離れちゃった状態だったのだなとその時気づきました。
それが再び繋がったなと思ったのは、私が作ったものを、その内、友人にプレゼントし始めた時ですね。
悩みを抱える子がいて、なんだか良くなったとか、きっとめぐみちゃんにはわからないと思うけど、私には凄く大きなことだから、「ありがとう」と言われて、それがどんどん口コミで広がったんです。それから、色々な方からメールが来るようになりました。
自分で一から作って、使って頂いた方から直接、感謝の声を聴くって人と人の繋がり、物の流れを強く感じる瞬間でした。それまでは、大手の会社のデザインをすることが、デザイナーとしてのステイタスだと勝手に自分の中で思っていたんです。
何万個というパッケージを作っていてもその先のイメージが感じられない。作り出すばかりで、エンドユーザー(お客様)の顔が見えなかった。その時の私はどこか自己満足的になっていたと思います。
Q)どちらかというと、プロジェクトが終わったという感覚ですよね。
そう、そう。
はい、次、次って感じでしたね。
でも、自分が成分から一からこだわって愛情をこめて作り、それを喜ぶ人の声を聞けるということが、離れていた自分の心と身体が繋がっていく感覚がありました。
Q)めぐみさんご自身がですか?
そう。私が物作りを通して、私自身を見直せたこと、そして人との繫がりを感じられたことが大きかったと思いますね。
Q)自分が作ったものが、すぐにフィードバックを頂けるってことって、普段も生活ではなかなか無いですよね。
喜びの声を貰って、適当なものを作れないと思い、世界中から成分を取り寄せて、どれが良いかって色々と調べましたね。
私、職人気質で(笑)
物作りが大好きなので、どの成分がより良いエネルギーを持っているかとずっと研究をしていましたね。
Q)それは本来の植物の効能だけではなくて、たとえ同じものでも、それが持つエネルギーに拘るってことですね?
多分、私よりももっと成分の知識を持っている方は多いと思うのですが、たとえば、植物の作用や効能だけではなく、その植物のエネルギーというと、ちょっと分かりづらいかもしれませんが、愛情が詰まった広大な土地で育ったものと、同じ植物でもちょっと元気の無い土地ものどちらが良いエネルギーだと思いますか?
私は農家さんの愛情が詰まった植物がいいなと思います。
Q)実際に現地に行かれて、入荷されるのですか?
勿論、現地まで行けるところと、行けないところがありますが、それでも情報や入荷するまでの生産者や業者とのやり取りで、この方が作られているなら良いなということも、判断材料の1つにしています。それが物作りの醍醐味ですね。
to be continued
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