
シンガポールでご活躍する方々の多くが、他の国でも働いてた経験がある。渡辺みどりさんもそのお一人です。導かれて新しく切り開いて行く人生もある。ですが、どんな一歩もやはり自分から。そして目の前のチャンスを掴みながら、どう前向きに進み繫いで行くか、その秘訣をお伺いしました。
やはり、美容師が自分の仕事なんだなって思いました。
Q)以前、ニューヨークに居たとお伺いしていますが、シンガポールにいらしたきっかけは、どんなことですか?
きっかけというと、やはりニューヨークからなんですよ。
そこで、松尾俊二さん(美容家 Shunji Matsuo)との出会いからです。
アメリカに行く前は、東京でも美容師をしていたのですが、何か新しいものが見えないかな、それ以外の事はないかなと思って、アメリカに行ったんです。
1年程、カレッジで英語の勉強しながら、色々と模索していました。
Q)美容師を辞めてアメリカへ渡った思いは、どんなことからだったのですか?
美容師だと、兎に角、お休みがないんですね。週休1ですし、平日ですし。
周りの友達をみると、普通に休みが取れて海外とか、いろんなところに行っているんですね。そんなお話を聞いていると、とても楽しそうで、どこかで行きたいなという思いもあって。
いいなと思う後に、なぜ、自分は出来ないんだろう?という疑問があって……。
これだけ一生懸命に働いても、なぜ、金銭的にも時間的にも余裕がないんだろうと思って。どこかで、ふっと、これ違うんじゃないかなって思ってね。
Q)それは美容師になって、何年目位だったのですか?
10年位ですね。もう、ヘアーサロンを任されてやっていましたから。
サロンも回ってはいたんですけど、だからと言って、違う事が出来るという余裕もなく行き詰まった、停滞している自分が嫌だったんですね。
なので、1年位アメリカに行ってみようかなと軽い気持ちで行きました。沢山、若い日本人の留学生達に会いましたね。年齢は異なっていましたけど、カレッジでしたので楽しい経験でした。
Q)そこで得た事は、どんなことでしたか?
やはりアメリカに残りたいって思いでしたね。
それで、ニューヨークに遊びにいった時に、不思議だけど初めて、“あっ!(閃き)”って思った。(笑)自分では、自分の目を見えないのに、いま、自分で目がキラキラしているって感じました(笑)
ニューヨークに残りたいって思いましたね。
Q)その感覚わかります。
ニューヨークのエネルギー
古い物から新しいもの、老若男女、なんでもありで、「生きている」というエネルギーを感じましたね。そこで、ニューヨークで何をしたいの?って、考えたとき、やはり美容師
これから、全く別のことをゼロからスタートして、膨大な時間とお金をかけてやることは出来ない。私はやはり、美容師が自分の仕事なんだなって思いました。
東京でやっていた時も、自分に合っているなと思っていましたけど、これが一生やって行く仕事なんだなって、思い出したのが、ニューヨークでしたね。
ここで働きたい。
ここに、住む人が来るヘアーサロンで働きたいと思って、ニューヨークタイムズで働く場所を探し始めました。そこで出逢ったのが、松尾俊二さんだったんですね。
Q)いまでこそインターネットで就職活動出来ますが、当時は新聞だったのですね?
週末のニューヨークタイムズって分厚いんですよ。必要なところだけに仕分けして、ヘアーサロンの求人広告をみて、エリアを確認して。
大体のエリアで、あたりをつけました。
Q)店の名前で、どんなヘアーサロンかと検討がつくのですか?
それはないですね。
わからない。
でも、なんだろう?色々とある中で、”ZIBA”という名前のサロンだったのですが、それが目に止まって、アポイントメントを取って行きました。そしたら、俊二さんが出て来たんですよ(笑)
履歴書をみながら「みどりさんですね?」って、日本語で(笑)
日本人の居ない所でという思いがあったのですが行ってみたら、日本の方の経営するヘアーサロンだったんですね。
ただ、色々な国の方が働いていたお店だったのでとっても楽しかったですね。ニューヨークは人種の坩堝でしたのでお客様も色々な人種の方でしたね。
Q)アメリカと日本のヘアーサロンの大きな違いは、どんなところですか?
やはり、アメリカは自由かな。
もう一軒、他のヘアーサロンでも働いているんですが、そこでも、自分のことをやっていれば、拘束されないってことですね。
勿論、サロンによると思いますが、日本の大手だと朝礼や終礼があったり、その前にミーティングや勉強会などもあったり、全員で動くという感じでしたけど。アメリカでは、自分の担当が終われば良いって感じでしたね。
Q)アメリカの美容業界の新人の方達は、どうやって勉強していくのですか?
ニューヨークでのアシスタントの経験がないので、わからないのですが髪を切る人は、切る人、カラーは、カラリストと仕事が分担していますね。
自分が居たサロンでは、週に一度トレーナーが来ていたのでその方などから教わるって感じだったと思います。
Q)シンガポールの美容業界は、どんな感じですか?
シンガポールも、アメリカのような感じなのでしょうかね。
以前、自分のところに居たスタッフに、みどりは教えてくれるから良いって言われたことがあって、なんでと聞いたら、他ではないと言ってました。そういう意味では、日本は凄いですよ。
先輩達との勉強会が頻繁で、外での講習会に参加たり「育てる」という感じですよね。
シンガポールでスタートした時に、自分が経験したことを教えたいって思いもありました。
自分も育てる側になってみて思うのは、もの凄いエネルギーがいるんですね。自分を育ててくれた人を思い出しましたよね。凄い人だったんだな〜って。
to be continued
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